
診療放射線技師の年収って、実際どれくらいなんだろう。
大きな病院だとやっぱり高いのかな。

国の統計で見ると、平均の目安と、年齢や職場の規模による違いがはっきりわかります。
この記事では、厚生労働省の統計だけを使って整理します。
🎯 この記事の結論
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査で、診療放射線技師の平均から計算した年収の目安は約557万円です。
平均年齢は41.1歳、平均勤続年数は13.3年です。
職場の規模別では、1,000人以上の職場が約614万円で最も高く、賞与は約135万円です。
年齢別では、55〜59歳の約739万円が最も高くなっています。
📋 この記事でわかること
- 診療放射線技師の年収の目安(男女別・年齢別・職場の規模別)
- 年収の差がどこで生まれているか
- 臨床検査技師など、ほかの医療職との比較
- 国家試験の合格率(4年分)
- 年収を上げるための考え方

このサイトは、誰が書いているの?

行政書士・介護福祉士・社会福祉士の資格を持つサイト運営者です。
診療放射線技師の資格は持っていないので、体験談ではなく、国の統計の数字を正確に読み解くことに徹します。
💰 診療放射線技師の年収|国の統計でわかる平均は約557万円
診療放射線技師の年収を調べるときに、いちばん信頼できるのは国の統計です。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、全国の事業所の給与を毎年調べている統計です。
この統計では、診療放射線技師は単独の職種として集計されています。

| 項目 | 男女計 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 平均年齢 | 41.1歳 | 43.8歳 | 36.1歳 |
| 平均勤続年数 | 13.3年 | 15.7年 | 8.7年 |
| 月の労働時間(所定内+残業) | 157時間+9時間 | 159時間+11時間 | 155時間+5時間 |
| 所定内給与額(月) | 34万6,100円 | 36万7,400円 | 30万5,700円 |
| きまって支給する現金給与額(月) | 37万6,400円 | 40万4,700円 | 32万2,800円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 104万8,000円 | 115万4,700円 | 84万5,500円 |
| 年収の目安 | 約557万円 | 約601万円 | 約472万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別(企業規模10人以上・2026年3月公表)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。
月の給与は約38万円で、年間の賞与は約105万円です。
37万6,400円×12か月で451万6,800円、これに賞与104万8,000円を足すと、約557万円になります。
この統計の対象になった診療放射線技師は、全国で約6.3万人です。
そのうち約3分の2が男性です。
📝 補足
税金や社会保険料を引く前の「額面」の金額で、手取りはこれより少なくなります。
1年を通じて同じ給与が続いたと仮定した目安です。
男女の差は約129万円|年齢と勤続の差が大きい
男性は約601万円、女性は約472万円で、約129万円の差があります。
ただし、男性は平均年齢が7.7歳高く、平均勤続年数も7年長くなっています。
月の残業も、男性は11時間、女性は5時間です。
年齢や勤続年数の違いが大きいので、同じ仕事で男女の給与が違うとは言い切れません。
「きまって支給する現金給与額」とは
| 統計の項目 | 意味 | 診療放射線技師 |
|---|---|---|
| 所定内給与額 | 残業代などを除いた、毎月の基本の給与 | 34万6,100円 |
| きまって支給する現金給与額 | 所定内給与額に、残業代や手当を加えた毎月の給与 | 37万6,400円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 1年間に支給された賞与など | 104万8,000円 |
所定内給与額と比べると、残業代や手当で毎月約3万円が上乗せされています。
夜間や休日の当直・オンコールがある職場では、その手当も毎月の給与に含まれると考えられます。
📈 年齢別の年収|55〜59歳は約739万円
同じ統計には、年齢ごとの集計もあります。
診療放射線技師は、年齢とともに年収がしっかり上がっていく職種です。

| 年齢 | 平均勤続 | 月の現金給与額 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 1.2年 | 27万7,400円 | 36万1,700円 | 約369万円 |
| 25〜29歳 | 4.4年 | 30万9,700円 | 80万4,400円 | 約452万円 |
| 30〜34歳 | 7.3年 | 34万6,500円 | 102万3,000円 | 約518万円 |
| 35〜39歳 | 11.0年 | 35万100円 | 105万1,300円 | 約525万円 |
| 40〜44歳 | 12.6年 | 40万2,700円 | 123万400円 | 約606万円 |
| 45〜49歳 | 17.6年 | 40万8,200円 | 119万4,400円 | 約609万円 |
| 50〜54歳 | 21.6年 | 43万6,700円 | 130万4,600円 | 約655万円 |
| 55〜59歳 | 27.8年 | 49万4,700円 | 145万1,000円 | 約739万円 |
| 60〜64歳 | 26.3年 | 41万600円 | 121万4,200円 | 約614万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)・年齢階級別(男女計・企業規模10人以上)。年収の目安は当サイト計算。
20代前半の約369万円から、50代後半の約739万円まで、約2倍に上がっています。
40代前半で600万円を超えるのが、ひとつの目安です。
20代前半は勤続年数が短いので、賞与が満額に届いていないことも影響しています。
🏢 職場の規模で見る|1,000人以上は賞与が約135万円
| 企業規模 | 平均年齢 | 平均勤続 | 月の現金給与額 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 38.6歳 | 13.4年 | 39万9,400円 | 134万9,000円 | 約614万円 |
| 100〜999人 | 42.7歳 | 13.2年 | 35万4,900円 | 78万6,400円 | 約505万円 |
| 10〜99人 | 47.0歳 | 12.9年 | 37万700円 | 84万4,900円 | 約529万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」。年収の目安は当サイト計算。
1,000人以上の職場は、平均年齢が38.6歳と最も若いのに、年収の目安は約614万円で最も高くなっています。
特に賞与は134万9,000円で、100〜999人の職場より約56万円多い計算です。
この統計で集計された診療放射線技師のうち、約46%が1,000人以上の職場で、約47%が100〜999人の職場で働いています。
💡 ポイント
診療放射線技師は、1,000人以上の職場とそれ以外で、年収に約100万円の差があります。
差の大部分は賞与なので、転職先を比べるときは賞与の実績(年何か月分か)を必ず確認しましょう。
🏥 ほかの医療職と年収をくらべる
同じ統計の、同じ条件(男女計・企業規模10人以上)で比べてみます。

| 職種 | 平均年齢 | 平均勤続 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| 薬剤師 | 40.1歳 | 8.6年 | 約567万円 |
| 診療放射線技師 | 41.1歳 | 13.3年 | 約557万円 |
| 看護師 | 42.1歳 | 9.8年 | 約525万円 |
| 臨床検査技師 | 40.2歳 | 11.2年 | 約482万円 |
| 歯科技工士 | 41.6歳 | 11.5年 | 約459万円 |
| 理学療法士など | 36.2歳 | 8.4年 | 約444万円 |
| 栄養士(管理栄養士を含む) | 38.9歳 | 9.4年 | 約404万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」。年収の目安は当サイト計算。
診療放射線技師は、薬剤師に次いで高い水準です。
同じ検査の仕事でよく比べられる臨床検査技師は約482万円で、約75万円の差があります。
診療放射線技師は賞与が多く、平均勤続年数も13.3年と長いことが、差につながっています。
臨床検査技師の年収は臨床検査技師の年収、薬剤師は薬剤師の年収、看護師は看護師の年収の記事で解説しています。
⚠️ 国の統計を読むときの注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| ① 雇われている人だけ | 開業している人などは含まれない |
| ② 企業規模10人以上 | 職員が9人以下の小さな職場で働く人は含まれない |
| ③ フルタイムの人だけ | パートや短時間勤務の人は別に集計されている |
| ④ 働く場所の区別がない | 病院・クリニック・健診機関などの違いは、この表ではわからない |
転職サイトなどで見かける「放射線技師の平均年収」は、求人の提示額や独自の調査をもとにしていることがあります。
数字を見るときは、どの調査の、どんな人の数字なのかを確かめることが大切です。
✅ 年収の数字を見るときのチェックリスト
- 国の統計か、企業の独自調査か
- 診療放射線技師だけの数字か
- 雇われている人だけか
- 平均値か中央値か
- いつの時点の数字か
📝 診療放射線技師国家試験の合格率
診療放射線技師になるには、大学や専門学校などの養成校で学び、国家試験に合格する必要があります。
最近4回の結果は次のとおりです。

| 回(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 新卒者の合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第75回(2023年) | 3,224人 | 2,805人 | 87.0% | 94.1% |
| 第76回(2024年) | 3,565人 | 2,834人 | 79.5% | 86.3% |
| 第77回(2025年) | 3,729人 | 3,159人 | 84.7% | 92.2% |
| 第78回(2026年) | 3,506人 | 2,670人 | 76.2% | 83.8% |
出典:厚生労働省「第78回診療放射線技師国家試験の合格発表について」ほか各回の合格発表
第78回の合格基準は、199点満点中120点以上で、0点の科目が1科目以下であることでした。
第78回は、新卒者の合格率も83.8%と、直近4回で最も低くなっています。
📈 診療放射線技師が年収を上げるための考え方
| 手がかり | 統計から読み取れること |
|---|---|
| 職場の規模 | 1,000人以上の職場は年収の目安が約614万円と最も高い |
| 賞与 | 1,000人以上の職場は賞与が約135万円で、ほかの規模より50万円以上多い |
| 年齢と勤続 | 40代前半で約606万円、55〜59歳で約739万円 |
| 手当 | 月の給与には残業代や手当が含まれ、所定内給与より約3万円多い |
- 規模の大きな病院や法人の求人を検討する
- 賞与の実績(年何か月分か)を確認して比べる
- 当直・オンコールの有無と、その手当を確認する
- 転職サービスで、自分の経験に合う求人の条件を比べる
大切なのは、ひとつの職場の条件だけで判断せず、複数の求人を比べてみることです。
💡 求人を比べるときの確認ポイント
- 賞与の実績(年何か月分か)
- 当直・オンコールの有無と回数、手当の額
- 担当する検査(一般撮影・CT・MRI・放射線治療など)
- 残業の時間と、残業代の支払い方
- 休日の取り方と、有給休暇の取りやすさ
働く場所ごとの特徴
| 働く場所 | 仕事の特徴 |
|---|---|
| 病院 | 一般撮影・CT・MRI・血管撮影など幅広い。当直のある職場もある |
| クリニック | 外来の患者の撮影が中心。日勤のみの職場が多い |
| 健診機関 | 健康診断での胸部撮影・胃の透視・マンモグラフィなどが中心 |
| 医療機器メーカー | 装置の操作説明や、販売のサポートなど |
国の統計には、働く場所ごとの年収は載っていません。
気になる場合は、求人ごとに給与と賞与の条件を比べるのが確実です。
🤝 転職サービスを使うという選択肢
診療放射線技師の求人を探す方法には、ハローワークや求人サイトのほか、医療技師専門の転職サービスがあります。
専門の転職サービスでは、担当者が希望の条件を聞いたうえで、求人を紹介してくれます。
求人票だけではわかりにくい賞与の実績や当直の実態も、担当者に質問できます。
利用は無料のサービスが多いので、今すぐ転職しない人も、相場を知るために相談してみる方法があります。
✅ 転職サービスの選び方
- 診療放射線技師などの医療技師を専門に扱っているか
- 自分の住んでいる地域の求人を扱っているか
- 担当者に、賞与の実績や当直の実態を質問できるか
- 無理に応募をすすめられないか
❓ 診療放射線技師の年収についてよくある質問
Q. 診療放射線技師の平均年収はいくらですか?
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、診療放射線技師の平均から計算した年収の目安は約557万円です。
平均年齢は41.1歳です。
Q. 診療放射線技師のボーナスはいくらですか?
同じ統計で、年間賞与その他特別給与額は平均104万8,000円です。
1,000人以上の職場では134万9,000円でした。
Q. 大きな病院の方が年収は高いですか?
企業規模1,000人以上の年収の目安は約614万円で、100〜999人の約505万円より約109万円高くなっています。
Q. 年齢が上がると年収は上がりますか?
同じ統計では、20〜24歳の約369万円から、55〜59歳の約739万円まで上がっています。
Q. 臨床検査技師と比べて年収は高いですか?
同じ統計で臨床検査技師は約482万円、診療放射線技師は約557万円で、約75万円の差があります。
Q. 診療放射線技師国家試験の合格率は?
第78回(2026年2月実施)の合格率は76.2%、新卒者は83.8%でした。
Q. 約557万円は手取りの金額ですか?
手取りではありません。
税金や社会保険料を引く前の額面の金額です。
📝 まとめ|規模と賞与の実績を比べる
この記事のまとめ
- 診療放射線技師の年収の目安は約557万円(令和7年・平均41.1歳)
- 男性は約601万円、女性は約472万円
- 1,000人以上の職場は約614万円で、賞与は約135万円
- 55〜59歳は約739万円
- 国家試験の合格率は76.2%(第78回)
診療放射線技師の年収は、職場の規模と賞与で大きく差がつきます。
より良い条件を目指すなら、まずは複数の求人を比べて、自分の市場価値を知ることから始めましょう。


