
保育士の年収って、実際どれくらいなんだろう。
大きな法人と小さな園で、どれくらい違うのかも知りたい。

国の統計で見ると、平均の目安と、園の規模による違いがわかります。
この記事では、厚生労働省の最新の統計だけを使って整理します。
🎯 この記事の結論
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査で、保育士の平均から計算した年収の目安は約428万円です。
平均年齢は40.3歳、平均勤続年数は9.1年です。
男性は約450万円、女性は約427万円でした。
園の規模別では約421万〜442万円で、規模による差は約21万円と小さめです。
📋 この記事でわかること
- 保育士の年収の目安(男女別・園の規模別)
- 幼稚園教員・看護師など、ほかの仕事との比較
- 国の統計を読むときの注意点
- 保育士が年収を上げるための考え方

このサイトは、誰が書いているの?

行政書士・介護福祉士・社会福祉士の資格を持つサイト運営者です。
保育士の資格は持っていないので、体験談ではなく、国の統計の数字を正確に読み解くことに徹します。
💰 保育士の年収|国の統計でわかる平均は約428万円
保育士の年収を調べるときに、いちばん信頼できるのは国の統計です。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、全国の事業所の給与を毎年調べている統計です。
この統計では、保育士は単独の職種として集計されています。
幼稚園教員・保育教諭は別の職種として集計されているので、保育士だけの数字を見ることができます。

| 項目 | 男女計 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 平均年齢 | 40.3歳 | 34.3歳 | 40.6歳 |
| 平均勤続年数 | 9.1年 | 7.3年 | 9.2年 |
| 月の労働時間(所定内+残業) | 163時間+3時間 | 164時間+3時間 | 163時間+3時間 |
| きまって支給する現金給与額(月) | 28万5,700円 | 30万300円 | 28万5,000円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 84万7,900円 | 90万1,100円 | 84万5,500円 |
| 年収の目安 | 約428万円 | 約450万円 | 約427万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別(企業規模10人以上・2026年3月公表)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。
月の給与は約29万円で、年間の賞与は約85万円です。
これを合わせると、年収の目安は約428万円になります。
この統計の対象になった保育士は、全国で約29万人です。
男性の保育士は平均年齢が34.3歳と女性より若いものの、年収は約23万円高くなっています。

残業はどのくらいなの?

この統計では、月の残業(超過実労働時間)は平均3時間です。
所定内の労働時間は163時間でした。
年収の目安はこう計算しています
| 統計の項目 | 意味 | 保育士(男女計) |
|---|---|---|
| 所定内給与額 | 残業代などを除いた、毎月の基本の給与 | 27万9,200円 |
| きまって支給する現金給与額 | 所定内給与額に、残業代や手当を加えた毎月の給与 | 28万5,700円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 1年間に支給された賞与など | 84万7,900円 |
28万5,700円×12か月で342万8,400円、これに賞与84万7,900円を足すと、427万6,300円です。
所定内給与額との差は月6,500円ほどで、残業代や手当の上乗せは小さめです。
📝 補足
税金や社会保険料を引く前の「額面」の金額で、手取りはこれより少なくなります。
1年を通じて同じ給与が続いたと仮定した目安です。
🏢 園の規模で見る|差は小さく、賞与で決まる
保育士の年収は、園や法人の規模によってどれくらい違うのでしょうか。
企業規模別に見ると、次のとおりです。
| 企業規模 | 平均年齢 | 月の現金給与額 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 39.7歳 | 30万2,600円 | 79万3,300円 | 約442万円 |
| 100〜999人 | 38.6歳 | 28万6,600円 | 76万9,200円 | 約421万円 |
| 10〜99人 | 41.5歳 | 28万1,100円 | 91万2,100円 | 約429万円 |
最も高い1,000人以上と、最も低い100〜999人の差は約21万円です。
看護師のように、規模によって100万円近い差がつく職種と比べると、差は小さめです。
10〜99人の小さな職場は月給は低めですが、賞与が約91万円と最も多くなっています。
💡 ポイント
保育士の場合、園の規模よりも、賞与の実績や手当の内容の方が年収に効きやすいと考えられます。
転職先を比べるときは、賞与が何か月分か、どんな手当があるかを確認しましょう。
📊 年齢別に見る保育士の年収
同じ統計では、年齢ごとの給与と賞与も公表されています。
20〜24歳の保育士の年収の目安は約350万円です。
集計された人数が1,000人以上の年齢層で最も高いのは45〜49歳で、約476万円でした。
同じ年齢層の中でも、職場や経験年数によって給与には幅がある点に注意しましょう。
| 年齢 | 保育士の年収の目安 | 集計された人数 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 約350万円 | 約39,740人 |
| 25〜29歳 | 約400万円 | 約44,160人 |
| 30〜34歳 | 約422万円 | 約34,700人 |
| 35〜39歳 | 約431万円 | 約29,080人 |
| 40〜44歳 | 約455万円 | 約34,040人 |
| 45〜49歳 | 約476万円 | 約38,220人 |
| 50〜54歳 | 約464万円 | 約26,440人 |
| 55〜59歳 | 約441万円 | 約22,740人 |
| 60〜64歳 | 約443万円 | 約15,570人 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)・年齢階級別(男女計・企業規模10人以上)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。65歳以上は集計人数が少ないため省いています。
🏫 ほかの仕事と年収をくらべる
同じ統計の、同じ条件(男女計・企業規模10人以上)で比べてみます。

| 職種 | 平均年齢 | 年収の目安 |
|---|---|---|
| 看護師 | 42.1歳 | 約525万円 |
| 幼稚園教員・保育教諭 | 39.1歳 | 約443万円 |
| 保育士 | 40.3歳 | 約428万円 |
| 栄養士 | 38.9歳 | 約404万円 |
| 介護職員(医療・福祉施設等) | 45.3歳 | 約388万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」。年収の目安は当サイト計算。
保育士の年収は、幼稚園教員・保育教諭より約15万円低く、栄養士や介護職員より高い水準です。
幼稚園教員・保育教諭は賞与が約93万円と、保育士より多くなっています。
保育士の資格と幼稚園教諭の免許の両方を持つ人は、認定こども園などで「保育教諭」として働く道もあります。
保育士と幼稚園教員・保育教諭をくわしく比べる
| 項目 | 保育士 | 幼稚園教員・保育教諭 |
|---|---|---|
| 平均年齢 | 40.3歳 | 39.1歳 |
| 平均勤続年数 | 9.1年 | 10.1年 |
| 月の現金給与額 | 28万5,700円 | 29万1,500円 |
| 年間賞与 | 84万7,900円 | 92万8,200円 |
| 月の労働時間(所定内+残業) | 163時間+3時間 | 166時間+3時間 |
| 年収の目安 | 約428万円 | 約443万円 |
月給の差は約6,000円ですが、賞与に約8万円の差があります。
年収の差の半分以上は、賞与の違いから生まれていることがわかります。
看護師の年収は看護師の年収の記事で解説しています。
管理栄養士・栄養士の年収は管理栄養士の年収の記事で解説しています。
歯科衛生士の年収は歯科衛生士の年収の記事で、職場の規模による賞与の差を解説しています。
ケアマネージャーの年収はケアマネージャーの年収の記事で、介護職員との差とあわせて解説しています。
⚠️ 国の統計を読むときの注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| ① 雇われている人だけ | 園を経営している人などは含まれない |
| ② 企業規模10人以上 | 職員が9人以下の小さな園などで働く人は、この表には含まれない |
| ③ 公立と私立の区別がない | この表では、公立・私立や認可・認可外の違いはわからない |
| ④ 平均値 | 一部の高い人・低い人に引っぱられることがある |
転職サイトなどで見かける「保育士の平均年収」は、求人の提示額や独自の調査をもとにしていることがあります。
数字を見るときは、どの調査の、どんな人の数字なのかを確かめることが大切です。
✅ 年収の数字を見るときのチェックリスト
- 国の統計か、企業の独自調査か
- 保育士だけの数字か、幼稚園教員などを含むか
- 雇われている人だけか
- 平均値か中央値か
- いつの時点の数字か
📝 保育士になるには
保育士の資格を取る方法は、大きく2つあります。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 養成施設で学ぶ | 厚生労働大臣が指定する保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業する |
| 保育士試験に合格する | 年2回(前期・後期)行われる保育士試験に合格する |
資格を取った後は、都道府県に登録して保育士証の交付を受けることで、保育士として働けます。
保育士試験の日程や自己採点は、保育士試験の解答速報の記事で解説しています。
📈 保育士が年収を上げるための考え方
| 手がかり | 統計から読み取れること |
|---|---|
| 賞与 | 10〜99人の職場は賞与が約91万円と多く、年収の目安も平均を上回る |
| 職場の規模 | 1,000人以上は月給が約30万円と高め |
| 資格の組み合わせ | 幼稚園教員・保育教諭は保育士より年収の目安が約15万円高い |
- 賞与の実績が多い職場を選ぶ
- 役職(主任・園長など)や担当の範囲を広げる
- 幼稚園教諭の免許も取り、認定こども園などで働く道を考える
- 転職サービスで、自分の経験に合う求人の条件を比べる
大切なのは、ひとつの職場の条件だけで判断せず、複数の求人を比べてみることです。
💡 転職先を比べるときの確認ポイント
- 賞与の実績(何か月分か)
- 処遇改善などの手当がどう支払われているか
- 持ち帰りの仕事や残業の実態
- 休日の取り方と、有給休暇の取りやすさ
🤝 転職サービスを使うという選択肢
保育士の求人を探す方法には、ハローワークや求人サイトのほか、保育士専門の転職サービスがあります。
専門の転職サービスでは、担当者が希望の条件を聞いたうえで、求人を紹介してくれます。
利用は無料のサービスが多いので、今すぐ転職しない人も、相場を知るために相談してみる方法があります。
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✅ 転職サービスの選び方
- 保育士を専門に扱っているか
- 自分の住んでいる地域の求人を扱っているか
- 担当者に、賞与の実績や園の雰囲気を質問できるか
- 無理に応募をすすめられないか
❓ 保育士の年収についてよくある質問
Q. 保育士の平均年収はいくらですか?
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、保育士の平均から計算した年収の目安は約428万円です。
平均年齢は40.3歳です。
Q. 保育士の年収は男女で違いますか?
同じ統計では、男性が約450万円、女性が約427万円でした。
Q. 大きな法人の園の方が年収は高いですか?
企業規模1,000人以上は約442万円、100〜999人は約421万円、10〜99人は約429万円で、差は約21万円と小さめです。
Q. 幼稚園の先生と比べて年収はどうですか?
同じ統計で幼稚園教員・保育教諭は約443万円で、保育士より約15万円高い計算です。
Q. 約428万円は手取りの金額ですか?
手取りではありません。
税金や社会保険料を引く前の額面の金額です。
Q. 保育士の残業は多いですか?
国の統計では、保育士の月の残業(超過実労働時間)は平均3時間です。
ただし持ち帰りの仕事などは統計に表れないため、求人ごとに実態を確認するのが確実です。
Q. 保育士は全国に何人くらい働いていますか?
この統計で集計の対象になった保育士は、全国で約29万人です。
企業規模10人以上の事業所で雇われている人の数です。
📝 まとめ|賞与と手当の実績で比べる
この記事のまとめ
- 保育士の年収の目安は約428万円(令和7年・平均40.3歳)
- 男性は約450万円、女性は約427万円
- 園の規模による差は約21万円と小さめ
- 10〜99人の職場は賞与が多い
- 幼稚園教員・保育教諭は約443万円
保育士の年収は、賞与や手当の実績で変わります。
より良い条件を目指すなら、まずは複数の求人を比べて、自分の市場価値を知ることから始めましょう。


