
タクシー運転手の年収って、実際どれくらいなんだろう。
歩合給だと聞くけれど、未経験から始めても稼げるのか、東京と地方でどれくらい違うのかも知りたい。

国の統計には「タクシー運転者」という職種があり、年齢や会社の規模ごとの給与まで公表されています。
この記事では、厚生労働省の統計と公的機関・業界団体の公表資料だけを使って整理します。
🎯 この記事の結論
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査で、タクシー運転者の年収の目安は約451万円です(平均56.8歳)。
都道府県別では、東京都が約570万円で最も高く、県によって約250万〜570万円まで差があります。
20代前半でも約483万円で、20〜34歳は全産業の平均を上回る一方、35歳以降は全産業を下回ります。
歩合給が中心のため、月給のばらつきがバスやトラックより大きいのが特徴です。
📋 この記事でわかること
- タクシー運転手の年収の目安と、計算のしかた
- 都道府県・企業規模・男女・年齢・経験年数による違い
- 歩合給の仕組みと、法令で決められているルール
- 2024年4月からの労働時間のルール
- 二種免許の受験資格と、年収を上げるための考え方

このサイトは、誰が書いているの?

行政書士・介護福祉士・社会福祉士の資格を持つサイト運営者です。
タクシー運転の仕事の経験はないので、体験談ではなく、国の統計や公的機関の案内を正確に読み解くことに徹します。
- 🚕 タクシー運転手の年収|国の統計では約451万円
- 💴 歩合給の仕組み|給与のばらつきが大きい
- 🗾 都道府県別に見る|東京都は約570万円
- 🏢 企業規模・男女で見る|10〜99人の会社は約373万円
- 📈 年齢別に見る|20代前半でも約483万円
- 🔰 未経験1年目の給与|経験年数別に見る
- ⏱️ 労働時間と2024年4月からのルール
- 🚌 ほかの運転の仕事とくらべる
- ⚠️ 国の統計を読むときの注意点
- 🪪 未経験から始める条件|二種免許の受験資格
- 💴 タクシー運転手が年収を上げるための考え方
- 🤝 転職サービスを使うという選択肢
- ❓ タクシー運転手の年収についてよくある質問
- 📝 まとめ|地域・会社の規模・歩合の仕組みで年収が変わる
🚕 タクシー運転手の年収|国の統計では約451万円
タクシー運転手の年収を調べるときに、いちばん信頼できるのは国の統計です。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、全国の事業所の給与を毎年調べている統計です。
この統計では、「タクシー運転者」という職種で、タクシーの運転手の給与が集計されています。

| 項目 | タクシー運転者(男女計) |
|---|---|
| 平均年齢 | 56.8歳 |
| 平均勤続年数 | 8.3年 |
| 月の労働時間(所定内+残業) | 169時間+23時間 |
| 所定内給与額(月) | 30万6,400円 |
| きまって支給する現金給与額(月) | 35万9,200円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 19万7,800円 |
| 年収の目安 | 約451万円 |
| 集計の対象になった人数 | 約17万人 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別(企業規模10人以上・2026年3月公表)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。
タクシー運転手は、月の給与が約36万円、年間の賞与が約20万円です。
これを合わせると、年収の目安は約451万円になります。
業界団体の全国ハイヤー・タクシー連合会(全タク連)も、同じ統計から年間の推計額を450万8,200円と取りまとめています。
全タク連の資料では、前の年と比べて8.7%増えたとされています。
年収の目安はこう計算しています
統計には「年収」という項目はありません。
そこで、毎月の給与と年間の賞与から計算しています。
| 統計の項目 | 意味 |
|---|---|
| 所定内給与額 | 残業代などを除いた、毎月の給与(タクシーでは歩合給も含まれることがある) |
| きまって支給する現金給与額 | 所定内給与額に、残業代・深夜手当・休日手当など(超過労働給与額)を加えた毎月の給与 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 1年間に支給された賞与など |
35万9,200円×12か月で431万400円です。
これに賞与19万7,800円を足すと、450万8,200円になります。
📝 補足
税金や社会保険料を引く前の「額面」の金額で、手取りはこれより少なくなります。
月の給与は6月分の金額で、1年を通じて同じ給与が続いたと仮定した目安です。
タクシー運転手は、賞与が約20万円と少なめなのが特徴です。
年収のほとんどが、毎月の給与でできていることになります。
全職種の平均(約545万円)と比べると約95万円低い計算ですが、この差には次に説明する賃金の仕組みが関係しています。
💴 歩合給の仕組み|給与のばらつきが大きい
タクシー運転手の給与には、売上(営業収入)に応じて決まる「歩合給」が含まれていることが多くあります。
全タク連の資料でも、タクシー運転者の賃金は「歩合給を中心とする賃金体系」だと説明されています。
歩合給の場合、同じ会社・同じ年齢でも、売上によって給与が変わります。
月の給与のばらつきを、バスやトラックと比べる
同じ統計には、所定内給与額(残業代などを除いた月の給与)の分布も公表されています。
低い人から順に並べたときの、下から10%・25%・50%・75%・90%の位置にいる人の金額をまとめると、次のとおりです。

| 職種 | 下から10% | 下から25% | 真ん中(中位数) | 上から25% | 上から10% |
|---|---|---|---|---|---|
| タクシー運転者 | 17万4,700円 | 21万2,200円 | 28万6,300円 | 37万1,400円 | 46万6,000円 |
| バス運転者 | 20万200円 | 22万4,500円 | 25万7,900円 | 29万4,000円 | 33万3,800円 |
| 営業用大型貨物自動車運転者 | 21万1,400円 | 24万8,000円 | 29万6,200円 | 35万4,600円 | 40万9,000円 |
| 営業用貨物自動車運転者(大型車を除く) | 20万3,600円 | 23万4,400円 | 27万7,100円 | 32万7,400円 | 38万4,900円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(男女計・企業規模10人以上)。
タクシー運転者は、上から10%の人が月46万6,000円以上で、4つの職種の中で最も高い水準です。
その一方で、下から10%の人は月17万4,700円以下で、4つの職種の中で最も低くなっています。
ばらつきの大きさを示す「十分位分散係数」は、タクシーが0.51で、バスの0.26、トラックの0.33を大きく上回ります。
「平均の年収」だけでは、タクシー運転手の給与の実態はつかみにくいということです。

平均が約451万円でも、人によってかなり違うということ?

そのとおりです。
全タク連の資料でも、平均だけで他の産業と単純に比べることには注意が必要だと書かれています。
上の表のように、分布で見ることが大切です。
歩合給について法令などで決められていること
歩合給だからといって、会社が自由に給与を決められるわけではありません。
厚生労働省のパンフレットでは、自動車運転者の賃金制度について、次のように改善を図るものとされています。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 保障給 | 歩合給制度の場合、労働時間に応じて、固定的な給与と合わせて「通常の賃金」の6割以上が保障されるよう、保障給を定めなければならない |
| 累進歩合制度の廃止 | 売上が一定額を超えると歩合率が上がる「累進歩合給」や、ごく一部の人しか達成できない売上を条件とする「トップ賞」などは、長時間労働やスピード違反を誘発するおそれがあるため廃止しなければならない |
| 年次有給休暇の不利益取扱いの禁止 | 有給休暇を取った人に対して、賃金の減額などの不利益な取扱いをしてはならない(労働基準法附則第136条) |
| 労働時間の適正管理 | 運行記録計などの記録を運転者ごとに管理し、労働時間を適正に管理する |
出典:厚生労働省「タクシー・ハイヤー運転者の労働時間等の改善基準のポイント」(「賃金制度等の取扱い」の項)。
このほか、歩合給であっても、最低賃金を下回ることはできません。
全タク連の資料でも、歩合給制度では最低賃金が「保障として機能する」と説明されています。
具体的な歩合の計算方法(歩合率など)は会社によって異なるため、この記事では特定の数字は示しません。
求人を比べるときは、歩合給の計算方法と、保障給がいくらかを必ず確認しましょう。
🗾 都道府県別に見る|東京都は約570万円
タクシー運転手の年収は、地域によって大きく違います。
全タク連が同じ統計から取りまとめた、都道府県別の年間推計額は次のとおりです。

| 都道府県 | 年収の目安(年間推計額) | 月の労働時間 | (参考)同じ都道府県の全産業 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 約570万円 | 198時間 | 約678万円 |
| 神奈川県 | 約449万円 | 201時間 | 約592万円 |
| 埼玉県 | 約413万円 | 177時間 | 約514万円 |
| 千葉県 | 約449万円 | 168時間 | 約535万円 |
| 茨城県 | 約292万円 | 189時間 | 約533万円 |
| 群馬県 | 約297万円 | 178時間 | 約495万円 |
| 栃木県 | 約461万円 | 196時間 | 約517万円 |
| 静岡県 | 約398万円 | 208時間 | 約506万円 |
| 愛知県 | 約423万円 | 177時間 | 約570万円 |
| 京都府 | 約446万円 | 208時間 | 約534万円 |
| 大阪府 | 約479万円 | 198時間 | 約550万円 |
| 北海道 | 約420万円 | 223時間 | 約467万円 |
| 福岡県 | 約383万円 | 199時間 | 約500万円 |
| 全国 | 約451万円 | 192時間 | 約546万円 |
出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「令和7年賃金構造基本統計調査によるタクシー運転者の現況」 第4表(令和8年5月)。年間推計額は「月間給与×12+年間賞与」。万円未満は四捨五入。
東京都は約570万円で、全国の平均を約120万円上回ります。
大阪府は約479万円で、東京都に次ぐ水準です。
一方で、茨城県や群馬県は300万円を下回り、同じ関東でも差が大きいことがわかります。
47都道府県の中で最も低かったのは富山県の約254万円でした。
⚠️ 都道府県別の数字を見るときの注意
- 全タク連の資料では、規模の小さな都道府県は調査対象の事業所が少なく、実情が正確に反映されていない可能性があるとされている
- 同じ資料では、東京都と地方を比べるときは、住居費の差も考える必要があるとされている
- 労働時間も都道府県で違い、北海道(223時間)のように長い地域もある
🏢 企業規模・男女で見る|10〜99人の会社は約373万円
| 区分 | 平均年齢 | 月の労働時間 | 月の現金給与額 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 52.6歳 | 193時間+42時間 | 41万5,800円 | 6万9,100円 | 約506万円 |
| 100〜999人 | 55.2歳 | 168時間+24時間 | 39万円 | 21万3,600円 | 約489万円 |
| 10〜99人 | 60.3歳 | 169時間+18時間 | 29万5,400円 | 18万4,000円 | 約373万円 |
| 男性 | 57.3歳 | 170時間+23時間 | 36万2,400円 | 19万6,000円 | 約454万円 |
| 女性 | 50.0歳 | 165時間+23時間 | 30万9,000円 | 22万5,300円 | 約393万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別。年収の目安は当サイト計算。
タクシー運転手の約6割(62%)は、100〜999人の会社で働いています。
この規模の会社の年収の目安は約489万円で、全体の平均より少し高めです。
10〜99人の会社は約373万円で、100〜999人の会社より約116万円低い計算になります。
10〜99人の会社は平均年齢が60.3歳と高く、年齢構成の違いも影響していると考えられます。
1,000人以上の会社は約506万円ですが、月の労働時間が235時間と長く、賞与は約7万円と少なめです。
集計の対象も約7,000人と少ないため、参考程度に見るのがよいでしょう。
女性の運転手は集計の約6%で、年収の目安は約393万円です。
女性は平均勤続年数が4.7年と男性(8.6年)より短く、月の給与も低めになっています。
📈 年齢別に見る|20代前半でも約483万円
年齢によって、タクシー運転手の年収の目安は次のように変わります。
全タク連が取りまとめた全産業の労働者と並べて比べます。

| 年齢 | タクシー運転者 | (参考)全産業の労働者 | 差 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 約483万円 | 約361万円 | タクシーが約122万円高い |
| 25〜29歳 | 約483万円 | 約448万円 | タクシーが約35万円高い |
| 30〜34歳 | 約518万円 | 約507万円 | タクシーが約11万円高い |
| 35〜39歳 | 約492万円 | 約557万円 | 全産業が約65万円高い |
| 40〜44歳 | 約499万円 | 約595万円 | 全産業が約96万円高い |
| 45〜49歳 | 約521万円 | 約614万円 | 全産業が約92万円高い |
| 50〜54歳 | 約494万円 | 約634万円 | 全産業が約140万円高い |
| 55〜59歳 | 約481万円 | 約641万円 | 全産業が約160万円高い |
| 60〜64歳 | 約440万円 | 約506万円 | 全産業が約66万円高い |
| 65〜69歳 | 約379万円 | 約402万円 | 全産業が約23万円高い |
| 70歳以上 | 約348万円 | 約353万円 | ほぼ同じ |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)、年齢階級別(男女計・企業規模10人以上)。全産業は全国ハイヤー・タクシー連合会「令和7年賃金構造基本統計調査によるタクシー運転者の現況」 第2表。差は万円単位の概算です。
タクシー運転手の年収は、20代から50代まで、おおむね480万〜520万円の間で横ばいです。
全産業の労働者は、年齢とともに上がり、55〜59歳で約641万円になります。
そのため、20〜34歳ではタクシー運転手の方が高く、35歳以降は全産業の方が高くなります。
全タク連の資料では、年齢や勤続で上がる賃金表ではなく、同じ歩合給の仕組みで賃金が決まるためと説明されています。
なお、20〜24歳のタクシー運転手は集計の対象が約2,000人と少ない点には注意が必要です。
また、タクシー運転手の約43%は60歳以上で、70歳以上だけでも約14%を占めています。
平均年齢が56.8歳と高いのは、定年後も働き続ける人が多いことの表れといえます。
🔰 未経験1年目の給与|経験年数別に見る
未経験から始めた人の給与は、同じ統計の「経験年数別」の表で確認できます。
この表には残業代などを含む月給がないため、所定内給与額(残業代などを除く月の給与)と賞与で比べます。
| タクシー運転者としての経験年数 | 所定内給与額(月) | 年間賞与 | 人数の割合 |
|---|---|---|---|
| 0年 | 30万7,000円 | 2万1,900円 | 約11% |
| 1〜4年 | 33万円 | 21万6,900円 | 約28% |
| 5〜9年 | 31万5,300円 | 28万7,700円 | 約20% |
| 10〜14年 | 31万300円 | 19万3,600円 | 約14% |
| 15年以上 | 27万3,600円 | 18万6,100円 | 約27% |
| (全体) | 30万6,400円 | 19万7,800円 | 100% |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別(男女計・企業規模10人以上)。人数の割合は当サイト計算。
経験0年の人の所定内給与額は月30万7,000円で、全体の平均(30万6,400円)とほぼ同じです。
経験1〜4年の人が月33万円で最も高く、経験15年以上の人は月27万3,600円です。
経験0年の人は賞与が約2万円と少ないですが、これは賞与の計算期間に在籍していなかった人が多いためと考えられます。
経験が長いほど給与が上がる仕組みではない点が、タクシーの仕事の特徴です。
💡 ポイント
経験15年以上の人の給与が低めなのは、高齢の人が多く、勤務の形が変わることも影響していると考えられます。
全タク連の資料でも、高齢層では売上の高い隔日勤務や深夜勤務から日勤に移ることなどが影響している可能性があるとされています。
⏱️ 労働時間と2024年4月からのルール
タクシー運転手の月の労働時間は、平均で169時間+残業23時間の合計192時間です。
全産業の平均(約173時間)より、月に約19時間長い計算です。
月給35万9,200円のうち、残業代など(超過労働給与額)は5万2,800円で、月給の約15%にあたります。
タクシーの働き方には、主に「日勤」と「隔日勤務(隔勤)」があります。
日勤は始業と終業が同じ日の勤務で、隔日勤務は始業と終業が別の日にまたがる勤務です。
タクシー運転者の拘束時間や休息期間を定めた「改善基準告示」は、2024年4月から新しい内容が適用されています。
| 項目 | 日勤 | 隔日勤務 |
|---|---|---|
| 1か月の拘束時間 | 288時間以内 | 262時間以内(労使協定により年6か月まで270時間) |
| 1回の勤務の拘束時間 | 13時間以内が原則、延長しても最大15時間(14時間超は週3回までが目安) | 2暦日で22時間以内、かつ2回の平均で21時間以内 |
| 休息期間 | 継続11時間以上を与えるよう努めることが基本で、9時間を下回らない | 継続24時間以上を与えるよう努めることが基本で、22時間を下回らない |
出典:厚生労働省「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示。車庫待ちなどの例外は同ページで確認してください。
拘束時間とは、出社してから退社するまでの、労働時間と休憩時間を合わせた時間のことです。
あわせて、自動車運転者の時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間、臨時的な特別の事情がある場合でも年960時間とされています。
ここで紹介したのは要点だけで、個別の働き方がルールに合っているかどうかは、この記事では判断できません。
気になる場合は、勤務先や労働基準監督署などに相談するのが確実です。
🚌 ほかの運転の仕事とくらべる
同じ統計の、同じ条件(男女計・企業規模10人以上)で比べてみます。
| 職種 | 平均年齢 | 月の労働時間(所定内+残業) | 年収の目安 |
|---|---|---|---|
| (参考)全職種の平均 | 約44歳 | 約162時間+約11時間 | 約545万円 |
| 営業用大型貨物自動車運転者 | 51.5歳 | 175時間+33時間 | 約507万円 |
| バス運転者 | 56.0歳 | 168時間+30時間 | 約453万円 |
| タクシー運転者 | 56.8歳 | 169時間+23時間 | 約451万円 |
| 営業用貨物自動車運転者(大型車を除く) | 50.3歳 | 173時間+26時間 | 約449万円 |
| 乗用自動車運転者(タクシー運転者を除く) | 59.5歳 | 162時間+20時間 | 約371万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別。全職種の平均は職種(大分類)別の表から労働者数で加重平均した当サイト計算。
タクシー運転手の年収の目安は、バスや中型・小型トラックの運転手とほぼ同じ水準です。
大型トラックの運転手は約507万円で、タクシーより約56万円高くなっています。
一方で、タクシーは残業が月23時間で、大型トラック(33時間)より少なめです。
トラック運転手の年収は、トラック運転手の年収の記事で詳しく解説しています。
⚠️ 国の統計を読むときの注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| ① 雇われている人だけ | 個人タクシーの運転手は含まれない |
| ② 企業規模10人以上 | 従業員が9人以下の会社で働く人は、この表には含まれない |
| ③ 6月分の給与 | 月の給与は6月分で、売上の季節による変動は反映されない |
| ④ 平均値 | 歩合給でばらつきが大きいため、平均は一部の高い人・低い人に引っぱられやすい |
求人サイトなどで見かける「タクシー運転手の平均年収」は、求人の提示額や独自の調査をもとにしていることがあります。
求人広告の「月収○○万円可能」といった金額は、売上が多い人の例であることもあります。
数字を見るときは、どの調査の、どんな人の数字なのかを確かめることが大切です。
✅ 年収の数字を見るときのチェックリスト
- 国の統計か、企業の独自調査か
- 平均値か、中位数(真ん中の人)か
- 残業代や賞与を含む金額か
- どの地域の数字か
- いつの時点の数字か
🪪 未経験から始める条件|二種免許の受験資格
タクシーでお客さんを乗せて運転するには、第二種運転免許(普通二種免許)が必要です。
普通二種免許の受験資格は、都道府県警察の案内では次のとおりです。
| 区分 | 受験資格 |
|---|---|
| 原則 | 21歳以上で、大型・中型・準中型・普通・大型特殊免許のいずれかを受けてから3年以上(免許停止期間を除く) |
| 受験資格特例教習を修了した場合 | 19歳以上で、普通免許・大型特殊免許などを受けていた期間が通算1年以上 |
| ほかの二種免許を持っている場合 | 経歴などは不要 |
出典:愛知県警察「運転免許の受験資格」、警察庁「第二種免許等の受験資格の見直しについて(令和4年5月13日)」。
2022年5月13日からは、「受験資格特例教習」を修了すると、19歳以上・免許の保有1年以上で二種免許を受験できるようになりました。
警察庁の案内では、年齢の特例を受けるための教習は7時限以上、経験年数の特例を受けるための教習は29時限以上とされています。
特例を使って取った場合は、21歳になるまでが「若年運転者期間」となり、違反の点数によっては講習の受講が義務づけられます。
講習を受けなかった場合などには、特例で取った免許が取り消されることもあります。
タクシー会社に入ってから二種免許を取る人も
タクシー会社の求人には、入社後に二種免許の取得を支援する制度を設けているものもあります。
支援の内容(費用の負担、取得までの給与、一定期間の勤務の条件など)は会社によって違うため、応募前に確認しましょう。
東京などの地域で必要な手続き
タクシー業務適正化特別措置法により、指定された地域でタクシー運転者として働くには、運転者の登録が必要です。
東京などの地域では、登録のための試験や講習があります。
東京タクシーセンターの令和6年度事業計画では、地理試験が廃止され、代わりに講習で地理の知識を身につける形になったとされています。
出典:公益財団法人東京タクシーセンター「令和6年度事業計画」。手続きの詳細は、働く地域の運輸局やタクシーセンターの案内で確認してください。
💴 タクシー運転手が年収を上げるための考え方
| 手がかり | 統計や公表資料から読み取れること |
|---|---|
| 働く地域 | 東京都は約570万円、大阪府は約479万円。県によって300万円を下回る地域もある |
| 会社の規模 | 100〜999人の会社は約489万円、10〜99人の会社は約373万円 |
| 賃金の仕組み | 歩合給が中心で、上から10%の人は月の所定内給与が46万6,000円以上 |
| 勤務の形 | 全タク連の資料では、隔日勤務や深夜勤務は売上が高いとされている |
統計から見えるいちばん大きな違いは、働く地域と、勤め先の規模です。
また、歩合給が中心なので、同じ会社の中でも売上によって給与が変わります。
売上を伸ばす具体的な方法は、会社の配車の仕組みや地域によって違うため、入社前に会社の研修や先輩の働き方を確認するのが確実です。
💡 求人を比べるときの確認ポイント
- 固定給(基本給)と歩合給の割合、歩合給の計算方法
- 保障給がいくらか(労働時間に応じた保障があるか)
- 日勤・隔日勤務・夜勤のどれか、選べるか
- 二種免許の取得支援の内容と条件
- 賞与の実績と、有給休暇の取りやすさ
- 配車アプリの導入状況など、売上に関わる環境
🤝 転職サービスを使うという選択肢
タクシー運転手の求人を探す方法には、ハローワークや求人サイトのほか、ドライバー専門の転職サービスがあります。
専門の転職サービスでは、担当者が希望の条件を聞いたうえで、タクシー会社の求人を紹介してくれます。
歩合給の計算方法や保障給、二種免許の取得支援など、求人票だけではわかりにくい点を質問できるのが利点です。
ただし、サービスごとに、対象の地域や年齢などの条件があります。
首都圏や大阪・京都・名古屋などの都市部だけを対象にしているサービスもあるため、自分の住んでいる地域や年齢で使えるかどうかを、申し込む前に確認しましょう。
✅ 転職サービスの選び方
- タクシーやドライバーの求人を専門に扱っているか
- 自分の住んでいる地域・年齢が対象になっているか
- 二種免許を持っていなくても相談できるか
- 担当者に、歩合給の計算方法や保障給を質問できるか
- 無理に応募をすすめられないか
❓ タクシー運転手の年収についてよくある質問
Q. タクシー運転手の平均年収はいくらですか?
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、タクシー運転者の年収の目安は約451万円です。
月の給与が約36万円、年間の賞与が約20万円で計算しています。
Q. 東京のタクシー運転手の年収はいくらですか?
全国ハイヤー・タクシー連合会が同じ統計から取りまとめた資料では、東京都のタクシー運転者の年間推計額は約570万円です。
全国で最も高い水準です。
Q. タクシー運転手は歩合給だけですか?
会社によって違います。
歩合給制度の場合でも、労働時間に応じて通常の賃金の6割以上を保障する保障給を定めることとされています。
最低賃金を下回ることもできません。
Q. 未経験1年目の給与はどのくらいですか?
国の統計では、タクシー運転者としての経験が0年の人の所定内給与額は月30万7,000円で、全体の平均とほぼ同じです。
ただし、賞与は約2万円と少なめです。
Q. 若い人の方が年収は高いのですか?
同じ統計では、20〜24歳は約483万円、30〜34歳は約518万円です。
20〜34歳は全産業の労働者の平均を上回りますが、集計の対象が少ない点には注意が必要です。
Q. 二種免許は何歳から取れますか?
原則は21歳以上で、普通免許などを受けてから3年以上が必要です。
受験資格特例教習を修了すると、19歳以上・通算1年以上で受験できます。
Q. 約451万円は手取りの金額ですか?
手取りではありません。
税金や社会保険料を引く前の額面の金額です。
Q. 女性のタクシー運転手の年収はどのくらいですか?
同じ統計で、女性のタクシー運転者の年収の目安は約393万円です。
集計の対象のうち、女性は約6%です。
📝 まとめ|地域・会社の規模・歩合の仕組みで年収が変わる
この記事のまとめ
- タクシー運転者の年収の目安は約451万円(令和7年・平均56.8歳)
- 東京都は約570万円、大阪府は約479万円。県によって300万円を下回る地域もある
- 100〜999人の会社は約489万円、10〜99人の会社は約373万円
- 歩合給が中心で、月の給与のばらつきはバスやトラックより大きい
- 20〜34歳は全産業の平均を上回り、35歳以降は下回る
- 二種免許は原則21歳以上・免許3年以上。特例教習で19歳以上・1年以上
タクシー運転手の年収は、働く地域、勤め先の規模、歩合給の仕組みで大きく変わります。
より良い条件を目指すなら、まずは歩合給の計算方法や保障給まで含めて複数の求人を比べ、自分に合う会社を探すことから始めましょう。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別/全国ハイヤー・タクシー連合会「令和7年賃金構造基本統計調査によるタクシー運転者の現況」/厚生労働省 タクシー・ハイヤー運転者の労働時間等の改善基準のポイント/警察庁 第二種免許等の受験資格の見直しについて


