
助産師の年収って、看護師と比べてどれくらい高いんだろう。
保健師はどうなのかな。

国の統計で見ると、助産師と保健師の年収の目安と、働く場所の違いがわかります。
この記事では、厚生労働省の統計だけを使って整理します。
🎯 この記事の結論
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査で、平均から計算した年収の目安は助産師が約567万円、保健師が約551万円です。
同じ統計の看護師(約525万円)より、どちらも高くなっています。
助産師は、職場の規模による年収の差がほとんどありません。
保健師は半数が市区町村で働いていて、その多くはこの統計に入っていない点に注意が必要です。
📋 この記事でわかること
- 助産師・保健師の年収の目安(職場の規模別)
- 看護師との比較
- 助産師・保健師が働いている場所と人数
- 統計に入っていない人がいる理由
- 国家試験の合格率(3年分)

このサイトは、誰が書いているの?

行政書士・介護福祉士・社会福祉士の資格を持つサイト運営者です。
助産師・保健師の資格は持っていないので、体験談ではなく、国の統計の数字を正確に読み解くことに徹します。
💰 助産師の年収|国の統計でわかる平均は約567万円
助産師と保健師の年収を調べるときに、いちばん信頼できるのは国の統計です。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」では、助産師と保健師は、それぞれ単独の職種として集計されています。

| 項目 | 助産師 | 保健師 | (参考)看護師 |
|---|---|---|---|
| 平均年齢 | 41.2歳 | 42.4歳 | 42.1歳 |
| 平均勤続年数 | 9.3年 | 9.6年 | 9.8年 |
| 月の労働時間(所定内+残業) | 158時間+6時間 | 157時間+6時間 | 156時間+6時間 |
| 所定内給与額(月) | 34万3,900円 | 34万400円 | 33万3,200円 |
| きまって支給する現金給与額(月) | 38万9,900円 | 36万1,000円 | 36万5,900円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 98万8,200円 | 118万1,800円 | 85万6,400円 |
| 年収の目安 | 約567万円 | 約551万円 | 約525万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別(男女計・企業規模10人以上・2026年3月公表)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。
助産師は、月の給与が約39万円、年間の賞与が約99万円です。
38万9,900円×12か月で467万8,800円、これに賞与98万8,200円を足すと、約567万円になります。
看護師と比べると、平均年齢はほぼ同じなのに、年収の目安は約42万円高い計算です。
助産師は、所定内給与額と「きまって支給する現金給与額」の差が約4万6,000円と大きくなっています。
夜勤や分娩への対応などの手当が、毎月の給与に上乗せされていると考えられます。
📝 補足
税金や社会保険料を引く前の「額面」の金額で、手取りはこれより少なくなります。
助産師は女性だけが就ける資格なので、男女別の比較はありません。
助産師は職場の規模による差がほとんどない
| 企業規模 | 平均年齢 | 月の現金給与額 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 36.4歳 | 37万6,800円 | 111万8,500円 | 約564万円 |
| 100〜999人 | 44.3歳 | 40万1,900円 | 95万2,300円 | 約578万円 |
| 10〜99人 | 46.5歳 | 40万2,600円 | 82万1,300円 | 約565万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」。年収の目安は当サイト計算。
助産師は、どの規模の職場でも年収の目安が560万〜580万円台に収まっています。
大きな職場は賞与が多く、小さな職場は月の給与が多いため、年収にするとほぼ同じになります。
1,000人以上の職場は平均年齢が36.4歳と若く、若いうちから年収が高めであることもわかります。
💡 ポイント
看護師は大きな職場ほど年収が高い傾向がありますが、助産師はそうではありません。
職場を選ぶときは、規模よりも、月給と賞与の内訳や夜勤の条件を個別に比べる方が大切です。
🏥 助産師が働いている場所
厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、令和6年末に働いている助産師は38,721人でした。
2年前より658人(1.7%)増えています。
| 働いている場所 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 病院 | 23,054人 | 59.5% |
| 診療所 | 8,672人 | 22.4% |
| 助産所 | 2,905人 | 7.5% |
| 市区町村 | 1,689人 | 4.4% |
| 看護師等学校養成所・研究機関 | 1,534人 | 4.0% |
出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」(令和6年末現在)
助産師の約6割は病院で、約2割は診療所(産婦人科のクリニックなど)で働いています。
助産所を開業している人や、そこで働く人もいます。
働いている助産師のうち、正規雇用は80.2%です。
🏛️ 保健師の年収|約551万円だが「入っていない人」が多い
保健師の年収の目安は約551万円で、賞与が約118万円と、比べた3職種の中で最も多くなっています。
| 企業規模 | 平均年齢 | 月の現金給与額 | 年間賞与 | 年収の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人以上 | 41.1歳 | 38万5,000円 | 137万3,100円 | 約599万円 |
| 100〜999人 | 42.8歳 | 34万8,600円 | 109万5,300円 | 約528万円 |
| 10〜99人 | 47.1歳 | 32万6,300円 | 79万3,100円 | 約471万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」。年収の目安は当サイト計算。
保健師は、助産師と違って、大きな職場ほど年収が高くなっています。
1,000人以上の職場は約599万円で、10〜99人の約471万円より約128万円高い計算です。

保健師の半数は市区町村で働いている
| 働いている場所 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 市区町村 | 33,217人 | 52.3% |
| 保健所 | 9,623人 | 15.1% |
| 事業所(企業など) | 5,045人 | 7.9% |
| 病院 | 3,987人 | 6.3% |
| 診療所 | 2,990人 | 4.7% |
| 介護保険施設等 | 2,183人 | 3.4% |
| 都道府県 | 1,985人 | 3.1% |
出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」(令和6年末現在・就業保健師63,536人)
令和6年末に働いている保健師は63,536人で、半数以上が市区町村で働いています。
ここで注意したいのが、賃金構造基本統計調査の対象です。
この調査は16の産業が対象で、「公務」は調査の範囲に入っていません。
市区町村の役所などで働く保健師の多くは、約551万円という平均に入っていないと考えられます。
実際に、この統計で集計された保健師は約1.5万人で、働いている保健師の4分の1ほどです。
公務員として働く保健師の給与は、それぞれの自治体の給与条例などで決まっています。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 調査の概要」(調査の範囲)
📊 年齢別に見る助産師の年収
同じ統計では、年齢ごとの給与と賞与も公表されています。
20〜24歳の助産師の年収の目安は約438万円です。
集計された人数が1,000人以上の年齢層で最も高いのは55〜59歳で、約725万円でした。
同じ年齢層の中でも、職場や経験年数によって給与には幅がある点に注意しましょう。
| 年齢 | 助産師の年収の目安 | 集計された人数 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 約438万円 | 約2,000人 |
| 25〜29歳 | 約537万円 | 約3,780人 |
| 30〜34歳 | 約526万円 | 約1,930人 |
| 35〜39歳 | 約576万円 | 約1,250人 |
| 40〜44歳 | 約620万円 | 約2,760人 |
| 45〜49歳 | 約564万円 | 約3,680人 |
| 50〜54歳 | 約668万円 | 約2,030人 |
| 55〜59歳 | 約725万円 | 約1,290人 |
| 60〜64歳 | 約539万円 | 約1,110人 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)・年齢階級別(男女計・企業規模10人以上)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。65歳以上は集計人数が少ないため省いています。
📊 年齢別に見る保健師の年収
同じ統計では、年齢ごとの給与と賞与も公表されています。
20〜24歳の保健師の年収の目安は約404万円です。
集計された人数が1,000人以上の年齢層で最も高いのは55〜59歳で、約726万円でした。
保健師は、市区町村の役所などで働く人の多くがこの統計に入っていない点にも注意が必要です。
同じ年齢層の中でも、職場や経験年数によって給与には幅がある点に注意しましょう。
| 年齢 | 保健師の年収の目安 | 集計された人数 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 約404万円(※) | 約600人 |
| 25〜29歳 | 約485万円 | 約1,630人 |
| 30〜34歳 | 約459万円 | 約1,830人 |
| 35〜39歳 | 約573万円 | 約2,310人 |
| 40〜44歳 | 約543万円 | 約2,000人 |
| 45〜49歳 | 約558万円 | 約2,850人 |
| 50〜54歳 | 約576万円 | 約1,860人 |
| 55〜59歳 | 約726万円 | 約1,490人 |
| 60〜64歳 | 約568万円(※) | 約470人 |
※集計された人数が1,000人未満の年齢層で、数字のぶれが大きい可能性があります。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)・年齢階級別(男女計・企業規模10人以上)。年収の目安は当サイトが「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で計算した値です。65歳以上は集計人数が少ないため省いています。
⚠️ 国の統計を読むときの注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| ① 雇われている人だけ | 助産所を開業している人などは含まれない |
| ② 企業規模10人以上 | 職員が9人以下の小さな職場で働く人は含まれない |
| ③ 「公務」は対象外 | 市区町村の役所などで働く保健師の多くは含まれない |
| ④ フルタイムの人だけ | パートや短時間勤務の人は別に集計されている |
転職サイトなどで見かける「助産師の平均年収」は、求人の提示額や独自の調査をもとにしていることがあります。
数字を見るときは、どの調査の、どんな人の数字なのかを確かめることが大切です。
📝 助産師・保健師国家試験の合格率
助産師・保健師になるには、それぞれの国家試験に合格するだけでなく、看護師国家試験にも合格している必要があります。
最近3回の結果は次のとおりです。
| 試験(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第109回助産師(2026年) | 2,046人 | 2,040人 | 99.7% |
| 第108回助産師(2025年) | 2,050人 | 2,027人 | 98.9% |
| 第107回助産師(2024年) | 2,151人 | 2,125人 | 98.8% |
| 第112回保健師(2026年) | 7,467人 | 6,502人 | 87.1% |
| 第111回保健師(2025年) | 7,658人 | 7,196人 | 94.0% |
| 第110回保健師(2024年) | 7,795人 | 7,456人 | 95.7% |
出典:厚生労働省「第112回保健師国家試験、第109回助産師国家試験及び第115回看護師国家試験の合格発表」ほか各回の合格発表
助産師国家試験の合格率は、毎年ほぼ99%です。
保健師国家試験は、第112回で87.1%と、前の2回より下がりました。
合格基準は、第112回保健師が145点満点中87点以上、第109回助産師が144点満点中87点以上でした。
📈 年収を上げるための考え方
| 職種 | 統計から読み取れること |
|---|---|
| 助産師 | 職場の規模による差が小さい。月給と賞与の内訳、夜勤の条件で差がつく |
| 保健師 | 大きな職場ほど年収が高い。企業などで働く保健師もいる |
| 共通 | 看護師より年収の目安が高く、資格を持つこと自体が強みになる |
- 助産師は、分娩件数や夜勤の回数、その手当を求人ごとに比べる
- 保健師は、自治体・企業・病院など、働く場所ごとの条件を比べる
- 賞与の実績(年何か月分か)を確認する
- 転職サービスで、自分の経験に合う求人の条件を比べる
大切なのは、ひとつの職場の条件だけで判断せず、複数の求人を比べてみることです。
💡 求人を比べるときの確認ポイント
- 賞与の実績(年何か月分か)
- 夜勤の有無と回数、夜勤手当の額
- 分娩件数や、担当する業務の範囲
- 残業の時間と、残業代の支払い方
- 休日の取り方と、有給休暇の取りやすさ
看護師の年収は看護師の年収の記事で、職場の規模による差をくわしく解説しています。
認定看護師の分野と人数は認定看護師の一覧の記事で、日本看護協会の公表データをもとに解説しています。
🤝 転職サービスを使うという選択肢
助産師・保健師の求人を探す方法には、ハローワークや求人サイトのほか、看護職専門の転職サービスがあります。
看護師向けの転職サービスの多くは、助産師・保健師の求人も扱っています。
求人票だけではわかりにくい賞与の実績や夜勤の実態も、担当者に質問できます。
利用は無料のサービスが多いので、今すぐ転職しない人も、相場を知るために相談してみる方法があります。
✅ 転職サービスの選び方
- 助産師・保健師の求人を扱っているか
- 自分の住んでいる地域の求人を扱っているか
- 担当者に、賞与の実績や夜勤の実態を質問できるか
- 無理に応募をすすめられないか
看護師国家試験の日程や合格率・合格基準は、看護師国家試験2027(第116回)の記事で解説しています。
保健師になるまでの道や国家試験の日程・合格率は、保健師になるにはの記事で解説しています。
助産師になるまでの道や国家試験の日程・合格率は、助産師になるにはの記事で解説しています。
❓ 助産師・保健師の年収についてよくある質問
Q. 助産師の平均年収はいくらですか?
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、助産師の平均から計算した年収の目安は約567万円です。
平均年齢は41.2歳です。
Q. 保健師の平均年収はいくらですか?
同じ統計で、保健師は約551万円です。
ただし、市区町村の役所などで働く保健師の多くは、この統計に入っていないと考えられます。
Q. 助産師は看護師より年収が高いですか?
同じ統計で看護師は約525万円なので、助産師の方が約42万円高い計算です。
平均年齢はほぼ同じです。
Q. 大きな病院の方が助産師の年収は高いですか?
助産師は、1,000人以上の職場が約564万円、100〜999人が約578万円、10〜99人が約565万円で、規模による差はほとんどありません。
Q. 助産師国家試験の合格率は?
第109回(2026年実施)の合格率は99.7%でした。
Q. 保健師国家試験の合格率は?
第112回(2026年実施)の合格率は87.1%でした。
Q. 約567万円は手取りの金額ですか?
手取りではありません。
税金や社会保険料を引く前の額面の金額です。
📝 まとめ|助産師は規模より条件、保健師は働く場所で比べる
この記事のまとめ
- 助産師の年収の目安は約567万円、保健師は約551万円(令和7年)
- どちらも看護師(約525万円)より高い
- 助産師は職場の規模による差がほとんどない
- 保健師は半数が市区町村で働き、その多くは統計に入っていない
- 国家試験の合格率は助産師99.7%、保健師87.1%
助産師・保健師は、看護師の資格に上乗せして取る資格で、年収の目安も看護師より高めです。
より良い条件を目指すなら、まずは複数の求人を比べて、自分の市場価値を知ることから始めましょう。
参考:厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査(職種別)/厚生労働省 令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)/厚生労働省 保健師・助産師国家試験の合格発表


